UXという考え方を知る上で重要な3つの要素とは?

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本当は書くの嫌なんですが、あえて突っ込んでみました。
こういうのは個人的考えを出し合って理解を深め合った方がより良いと思ったためです。


前回は、UXデザインという切り口で書きましたが、ふわっとした印象のUXについて、個人的に重要としている点を挙げていきます。UXの根本的なところは色んな所で書かれてますので、UXとはなんぞや?というようなモノは省きます。

まず前提として、UXは「体験や感情」という人の本質部分の背景的な考察、
更に「不変的な事実」、そしてフロントの「UIへの適用」が重要ファクターだと考えています。
これらを掘り下げて説明する能力も無いわけですが、我々が慣れ親しんだ部分で言うと、
わかりやすいところ以下の3つがあるかと。

1. 今までの体験

「今までの体験」という点をデザインに取組む、これは「デザイン」の原点的なモノだと考えています。
以前にも書いたんですが、デザインは機能美が生み出すモノです。
人間には使いやすさのルールがあります。それは今まで生活してきた・体験してきた経験値や、今まで人類が辿ってきた歴史的・文化的習慣から、人は最善のルートを辿って目的を達成させようとするからです。
デザイン(設計)上、このルートから外れたレールがあると人は違和感やストレスを感じます。
これはUIやIAの本質だと思います。

例えばレイアウト、導線、ボタンデザイン等。
本来使いやすいと思えるモノを表現する手法です。これはWebのデザインを行う場合、Webの経験値だけを見るのではなく、リアルの経験値をも考えるべきだ。(どの横幅が読みやすいか、等)
つまり人が、そのモノを認識した時にどのようにアクションが起こせるかを行動を認識させる必要があります。俗に言う「アフォーダンス」をわかりやすく知覚化※1させたデザインに落としこむ事が有用なんじゃないでしょうか。

この部分はUIやIAとして今まで語られてきましたが、UI/UXが混在され議論される理由は、この部分の影響が大きいです。UIには背景的にUXが必ず存在するわけです。

※1 : アフォーダンス
行動を誘導できる見て表現されているモノ=アフォーダンス では無く、行動を起こせる不変的事実関係そのものがアフォーダンスです。デザイン上、視覚的に認知可能な事を表すのは誤認だそうです。アメリカの知覚心理学者ジェームズ・J・ギブソンによる造語で、後にドナルド・ノーマンがデザインが広めるが使用方法については本人も後に誤用を認めているそう。正直この辺は個人的にどうでもいいのですが、UX上、このアフォーダンスは非常に重要だといえます。それは、人のあらゆる経験値はアフォーダンスを軸になされるからで、この事に着目し考察・研究をする事がUXを考える上で有用なモノだと思います。


写真左:
頑強な鉄扉で、いかにも開かなそうな印象を与える。鍵なども必要ではないか?とも考えさせられてしまうが、実際には鍵は開いていて薄い扉なのかもしれない。実際に開くのであれば、開く扉としてアフォーダンスが存在するが、「鉄」や「扉の大き」などの印象から「開かない扉」と知覚化されてしまっている。

写真右:
「鉄」「格子」から、まず開かないと印象付けられる。面白いのは、格子は向こう側が透けているにも関わらず、「開かない」と感じさせる印象は左の写真と同等かそれ以上では無いでしょうか。UX的に考えれば「鉄格子」は文化的に「開かない、逃げられない、鍵が必須な物」です。物質単体で見れば、こちらの方が開きやすそうな気がするんですが・・・

2. 新しい体験の提供

これは「今まで体験したことが無い」
あるいは「想像を超えるクオリティを体験する」など、感動を覚えさせる部分が大きいと思います。

1であったような、今まで体験したことのあるUI(UX)。
これのクオリティを高め続ければ、新しい感動に遭遇します。現在、様々な技術によって新しいUIや動きが生み出されていますが、その効果がこの部分に当たるかと。

例えばパララックスなんかはこの部分じゃないでしょうか。
モノによりますが、今までのマウス操作に付加価値を付けてコンテンツの質を高めるモノです。※2
逆に言うとRWDなんかはUXを軸に考えられたというより、
どちらかというと再現性を本質にしてると思うので違うのではないでしょうか。※3

最近流行りの技術等で「使いづらい」と批判されるモノも多いですが、UXという考えの一部分的には意味のあるモノだと思います。目新しいサイトを見て「カッコイイ」と単純に思わせる事は、それだけでバズの火種になりますし、効果的という事です。ただし「使いづらい」事はUX的にもNGなので、結果的にはUXとしての考え方だと使いづらいモノはNGになりますが。。バランスが難しいですが、この視点も実に重要。

※2 : パララックス
パララックスは視差効果、演出的な手法です。スクロールやマウス操作に対して、通常とは違う演出を出すことができ、それによりコンテンツの見せ方に幅を持たせる事ができます。よりリアリティのある背景演出であったり、直感的に操作感を味わえる演出であったり、これからも新しい見せ方と他の手法との組み合わせでWebサイト上を華やかにする事ができます。これはユーザーにとって品質の高さや、操作性の向上による満足感が得られるメリットもあります。ただし人によってはストレスになる事から、UX的にはバランスが難しいモノかもしれません。


例えばこのサイトは、導線は一般的なシングルページですが、パララックスに合わせて動画を上手く組み込み、一定の部分に来ると部分的に動画に切り替わったり動画のようなピンのまま静止画で遠近感のあるパララックスをかけていたり。ストーリー性ある非常に素敵な印象を与えてくれます。

LUMIX GF5 はじめての、ミラーレス一眼 http://panasonic.jp/dc/gf5/special/

※3 : RWD(レスポンシプウェブデザイン)
RWDは、PCの他、タブレット、スマートフォンなどの様々なデバイスに最適化したWebサイトを単一HTMLで作られます。今までのように振り分けによるデバイス毎の専用サイトが不要で、制作者及び運営者にとって様々なメリットがあると言われています。これらはあくまでもユーザー目線では無いので一般的にはUXの軸とはそれたモノかと思います。WordPress等のCMSと組み合わせたりすると運営も少しは楽になるかもしれませんね。(RWDのコストや運営云々の議論は本題と大きく反れるのでまた別で)

RWDを取り入れたWordPressテーマ集 /
55 of the Best Responsive WordPress Themes – VANDELAY DESIGN

http://vandelaydesign.com/blog/wordpress/responsive-themes/


Propulsion/KRIESI.AT INFINITY/ThemeTrust

ただし、URLが同じモノでよかったり、PC単体でもモニターサイズの違う環境でも最適化されたページを体験できるという点ではUX的にもメリットがあると思います。なかなか難しいハードルではありますが。


しかし、UXは単純にデザイナー等のフロントに求められる要素ではありません。

3. 顧客のニーズ

1.2は主に背景的な概念と、表面的なデザインの部分です。より良いモノを提供する事が本質です。
ここで一旦、考え方を変えて「サービス全体(あるいは製品)のデザイン」としてみます。
これらの満足度は、「サポート体制」も大きく影響します。つまり信頼性など。

例えば「Webサイトからのお問い合わせ」
これはいかにデザイナーやプログラマーが頑張って良いモノを作ったとしても、実際の電話サポートの体制が整っていなければユーザーの要望、ユーザーの体験として「良い」と感じてもらう事ができないかもしれません。様々な問い合わせ内容が存在する場合がありますが、最終的な連絡先が1つだけでは解決されなかったり、電話先の受け口がしっかりしていなければ悪いモノとして扱われてしまいます。

極端な話ですが、そこまでもがUXという考え方の範疇。
あくまでも「人の感情(等)を理解、想定し、顧客に喜びを与え、ニーズに応えること」がUXの本質なはず。

もしこれらがどうしてもデザインできない場合(手を出す事が出来ない場合)は、これらをカバーできる対策が必要でしょう。お問い合わせの受け口が根本的な問題であれば、お問い合わせに関する注意書き、よくある質問の充実化(更に目立たせる等の対策)、お問い合わせフォームなら運営側が迅速に対応できる管理画面の設置なども検討するべきです。
極端な話ですが、UXを考える上で表面的に「送信しやすい(或いは「したくなる」お問い合わせフォームを作る」だけが範疇で無いと考えると良いのではないでしょうか。

顧客(ユーザー)は、インターフェースを通じてサービスやプロダクトに触れ、あらゆる事を感じ取ります。その際に感じる「Useful(役に立つか)、Credible(信頼性があるか)、Valuable(価値があるか)」といった感情を促す、あるいはネガティブな物を制御する為にUXデザインを取り入れる事でUXという考え方が成されるのでは無いでしょうか

UXについて思うところ

UXがモヤっとした部分で話される事が多いのは言葉として他の言葉と重複する部分が多いからだと思います。更にUXの中でも、上記のように細分化できる事も原因かなと。つまり「UXはこうしろ!」と定義できるモノでは無いんじゃないでしょうか。「UXとはなんぞや?」と聞かれても、「生きるってなんぞや?」と何処の話が対象なのかがわかりづらい。そんな印象です。

UXとしての「考え方」と「手法」
前回の記事でも書いたように「使いやすくする」というモノが優先的に見られがちですが、それだけがUXに必要な定義では無く、様々な要因が影響します。上記で言う2.3の部分のように、そのモノが好まれるかそうで無いか、信頼性があるかそうで無いか、という人間的な感情の要因がこの言葉の概念にあります。

ですので、今回の3のポイントはほんの部分的な物かなと思っています。

UXでは「人の感情」「個人的感覚」「文化による感性」といったモノが基軸となり、あくまでデザイン部分に現れるのは1のような結果の部分です。この時に初めて手法になり、それまでのプロセスは「考え方」そのものです。先に挙がった「アフォーダンス」もその1つで、これを「視覚化されたアフォーダンス」、つまり「手法」となる過程が非常にシンクロしていて面白いです。

総合的に「UXをデザインできる」というのは、デザイナーの本質的な部分なので(ここで言うデザイナーは単にデザインをするだけのデザイナーでなく、プロジェクト自体を成功へと導く事のできるデザイナー。あるいはアートディタクターなど)、表面的な部分だけでなく、物事の本質を読み取る事ができるような優れたデザイナーはUXという概念にとらわれず体現できているような気がするのですが、どうでしょうか?

注目されているのは、UXの考え方が昨今の需要(つまりスマートフォン等の新デバイス)に応えられる為、更に、本来あったWebデザイン「以外」の考え方(例えば建築や、それこそプロダクトデザイン、ゲームデザインなど)が、よりWebに求められているためかと思いました。Webの可能性が拡がり、既に生活と離す事ができなくなっている証拠ですね。まだまだWebは可能性がありそうで楽しみです。

・・・と、記事を書きつつ自分でも考えをまとめているのですが、少しづつ話がずれているのが自分でもわかります。。つまりは自分の中でも消化しきれていない部分が多いのと、恐らくどこかに誤りがあるのでしょう。勉強中なので誰か教えて下さい。。

UXについてはこちらの記事、資料がとても面白かったです。
是非こちらもどうぞ

UX デザインの定義という問題 – OVERKAST
http://overkast.jp/2012/06/ux-design/

公開資料>UX白書 – hcdvalue
http://site.hcdvalue.org/docs